なぜ今、微細藻類が世界的に注目されているのか。
藻類を知れば知るほど、人類の未来が見える。
藻類には、数十種類のビタミン・ミネラル、さらにβ-カロチンなど豊富な栄養が、野菜や果物よりもはるかに高い濃度で含まれています。
藻類の多くは収穫サイクルが短く週単位。自然災害などで一度生産が止まってもすぐに再生産できる、低リスク高効率の作物なんです。
意外とタンパク質も豊富で、含有量は肉や大豆以上。生産に必要な土地や水量も少なく、サスティナビリティの面でも優秀です。
青魚や甲殻類に多く含まれるEPAやDHAも豊富。藻類を食べれば、魚介類を経由しなくともこれらのオメガ3脂肪酸を摂取できます。
ナカおじさんMemo
DHA、EPA、α-リノレン酸など、健康成分として注目されているオメガ3脂肪酸。ヒトが体内で生成することができず、食事やサプリから摂取する必要があるため、必須脂肪酸とも呼ばれているよ。
光合成によりCO2を固定化しつつ、食品や機能性物質、燃料など様々なものをつくり出せます。
生産カロリーベースでの水使用量は農業の100分の1。海洋性藻類なら海水での培養も可能に。
バイオマス100%利用、かつ短い周期で生産可能なため食糧の生産効率が飛躍的に高まります。
光と水さえあれば、基本的にどんな場所でも培養が可能。農地不足の問題も解決するかも?
食糧や飼料だけじゃない。
お菓子に、化粧品に、色素に、燃料に。
何にだってなれてしまうのが藻類のすごいところ。
人類がいる生態系、その食物連鎖の始まりにいるのが藻類です。約30万種(植物でも約25万種)という多様性で、地球上のあらゆる生命の営みを支えています。それぞれの特徴や成分が異なるため、種類や組み合わせによって幅広い産業分野で活躍することができるんです。
アルジカルチャーとは、Algae(藻類)とculture(耕す)から生まれた造語。FARMOが目指す“新しい農業”のカタチです。久米島の地域資源と藻類の可能性を掛け合わせて、人と社会のウェルビーイングを両立します。
久米島は海洋深層水の取水量が全国でもダントツ。
陸地から深層までが近い独特の地形が、深くから水を汲み上げるのに適しているんです。
冷たくて無菌で栄養豊富な久米島の海洋深層水は、藻類培養にうってつけ。リアクター内の温度管理がしやすく、多品種(約30万種)、高密度の培養を可能にします。
ナカおじさんMemo
久米島の近海は、表層の水温が約30℃、水深600m以下の深層は約8〜10℃。この温度差を活用した技術開発が注目されてるよ。FARMOでも、深層水の冷熱エネルギーを活用しているんだ。