久米島ファーモ

Beauty & Wellness | COLUMN

次世代美容成分として注目

微細藻類が秘めるスキンケアの可能性
今、美容研究が注目する「微細藻類」とは?

スキンケア成分と聞くと、ビタミンCやレチノール、ナイアシンアミドを思い浮かべる方が多いかもしれません。近年、それらに続く新たな研究対象として注目されているのが「微細藻類」です。
微細藻類は海や湖に生息する非常に小さな植物性生物で、光合成によってさまざまな機能性成分を生み出しています。DHAやEPA、アスタキサンチンなどの成分を豊富に含む種類も多く、食品やサプリメントの分野では以前から利用されてきました。
近年では、微細藻類そのものだけでなく、細胞から分泌される「エクソソーム様ナノ小胞」にも注目が集まっています。これらは細胞間で情報を運ぶ小さなカプセル状の粒子で、植物由来エクソソームに続く新たな研究対象として期待されています。

微細藻類由来のナノ小胞に、美白研究の新たな発見

近年の研究では、微細藻類「ナンノクロロプシス」から取り出したエクソソーム様ナノ小胞という非常に小さな粒子に、美容への可能性があることが報告されました。
研究では、メラニンを作る細胞を使って検証したところ、このナノ小胞を加えることでメラニンの生成量が減少しました。その仕組みを詳しく調べると、メラニンを作るために必要な酵素の働きや、メラニン生成をコントロールする遺伝子の働きが抑えられていることが確認されています。
さらに、この作用は代表的な美白成分として知られるアルブチンと同程度でありながら、正常な皮膚細胞には毒性が認められなかったことも報告されています。
ただし、今回の結果は細胞を使った基礎研究によるもので、人の肌で同じ効果が確認されたわけではありません。今後、ヒトでの臨床研究が進むことで、実際のスキンケアへの応用が期待されています。

微細藻類は「美容素材」の新しい選択肢になるかもしれない

今回の研究が興味深いのは、「微細藻類そのもの」ではなく、「微細藻類が分泌するナノ小胞」に美容機能が見いだされた点です。これまで微細藻類は、健康食品やサプリメントの素材として利用されることが中心でした。しかし近年では、抗酸化、抗炎症、創傷修復、そして今回のようなメラニン生成の抑制など、多様な機能が世界中で研究されています。
また、微細藻類は海洋資源由来のため持続可能性が高く、多様な生理活性を持ため、美容成分の新しい可能性を秘めた存在として、今後ますます注目されることが期待されています。「未来の美容成分」として、今から知っておきたい素材のひとつと言えるでしょう。

 

参考論文:
Microalgal Exosome-like Nanovesicles from Nannochloropsis oculata Attenuate Melanogenesis Through Tyrosinase Inhibition in B16-F10 Melanoma Cells