久米島ファーモ

Beauty & Wellness | COLUMN

DHA・EPAは腸内細菌にも影響する?

脂質と腸内環境の新しい関係

DHA・EPAと腸内環境の意外な関係

腸内環境を意識した食生活というと、発酵食品や食物繊維を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実は、毎日の食事に含まれる脂質も、腸内環境と関わっていることがわかってきています。なかでも、DHA・EPAは、腸内細菌にも影響を与える可能性があり、近年研究が進められています。
2025年に発表された研究レビューでは、脂質の種類や摂取量によって、腸内細菌の構成や、腸内細菌が作り出す成分に違いが生じることが報告されています。特に、DHA・EPAを含むオメガ3系脂肪酸は、腸内細菌のバランスやその働きに関わる可能性が示されており、脂質と腸内環境の新たな関係として注目されています。

DHA・EPAが腸内環境に与える影響とは?

DHA・EPAを含むオメガ3系脂肪酸は、腸内細菌の構成だけでなく、腸内細菌が作り出す「短鎖脂肪酸」にも関わることが研究で示されています。短鎖脂肪酸とは、腸内細菌が食事に含まれる成分などを利用して作り出す物質で、酢酸、プロピオン酸、酪酸などがあります。これらは、腸のバリア機能や免疫の働きなどに関わる成分として知られています。実際に、オメガ3系脂肪酸を一定期間摂取した人を対象とする研究では、酪酸などの短鎖脂肪酸が増加した例が報告されています。また、腸内細菌の構成にも変化が見られた研究があり、DHA・EPAが腸内細菌やその代謝物に影響する可能性が示されています。こうした研究から、DHA・EPAは腸内環境に関わる栄養素のひとつとして、さらなる研究が期待されています。

腸内環境を意識した、毎日の食生活に

これまでの研究から、DHA・EPAを含むオメガ3系脂肪酸は、腸内細菌や短鎖脂肪酸などの代謝物に影響を与える可能性があることがわかってきました。一方で、腸内細菌の変化は研究によって異なり、どのような変化が健康にとって望ましいのかについては、まだ十分に明らかになっていません。また、腸内環境は脂質だけで決まるものではなく、食事全体の内容や健康状態など、さまざまな要因が関係しています。
腸内環境を意識するためには、特定の栄養素だけに注目するのではなく、さまざまな栄養素をバランスよく取り入れることが大切です。DHA・EPAもそのひとつ。日々の食生活に上手に取り入れながら、腸内環境と栄養の関係に目を向けてみてはいかがでしょうか。

 

参考論文:
Mohammadi, F., & Rudkowska, I. (2025). Dietary Lipids, Gut Microbiota, and Their Metabolites: Insights from Recent Studies. Nutrients, 17(4), 639.